2008年09月02日

【防災の日】災害医療とボランティア



↑晴海ふ頭で行われた災害医療連携訓練。ここで走り回ってました。

 8月30日〜9月1日にかけ、各地で防災訓練が行われました。
 1923日9月1日に起きた関東大震災の教訓を後世に、ということで例年、大規模な防災訓練が実施されています。

***


 災害医療では「トリアージ」が行われます。
 トリアージでは、傷病者の状態を医師をはじめ医療従事者が初見で判断し、重等症・中等症・軽症・死亡といった分類で傷病者に"タグ"をつけます。

 タグはこんなのです。

 重等症:赤 早急な処置が必要、自発呼吸有
 中等症:黄 処置は必要だが、早急ではない
 軽 症:緑 歩ける、事後観察
 死 亡:黒 死亡、もしくはそれに類する
       (現状で救命活動は不可能である)

 トリアージそのものは、医療従事者(主として医師)にしかできませんから、ボランティアの出番は無いように思えますが、実はそうでもないのです。

 大規模災害や事故にあっては、ボランティア…というより自発的意思で協力してくれる大勢の人がいなければ、どんなトリアージも意味を為しません。

***


 災害医療現場での対応は、一次トリアージと二次トリアージ、症状別処置、救急搬送という流れをとっています。

◆一次トリアージ

 発災現場で、傷病者が多数発生している状態。ここで第一の"ふる
い"をかけ主に重等症者、中等症者が優先的に搬送される。軽症者は自分で、死亡と判断された者は処置しない。

◆二次トリアージ

 一次トリアージから搬送された傷病者の応急処置を行い、症状別に搬送する。一次救命処置(BLS)、二次救命処置(ALS)を行う。

◆症状別処置

 症状(重度、中度)別の搬送で、救急車両等が到着するまでの観察・処置を行う。

◆救急搬送

 医療機関等への搬送を車両・ヘリ等で行う。

(図解)

  <振分>  <器材処置> <車両等>
  一次Tr. 二次Tr. 症状別処置  救急搬送

  △▲   ▲△ → ▲▲▲ → 最優先
   △ → ▲△ 
   ▲   △▲ → △△△ → 優先
  ×△
  ▲○ → ○× → 事後対応
   
    

 →の印は、それだけ【搬送する人間が必要】ということです。
 医師がどれだけ素早く判断しても、搬送されなければ処置はできません。

 一次Tr.の段階では処置をする場所も器材もありませんから、まずは現場から運び出し、一次的な処置を行い、その後、さらに搬送していきようやく救急車両や航空機に到着、となります。

***


 搬送を医療従事者が行うのは現実的ではありませんから、一般市民の協力が必要です。

 "トリアージ"。違う世界のようで、いざというときは、普通の人も関わる医療活動なのです。

 「もし、自分の家族がまだ息があるにも関わらず黒タッグをつけられたら…」
 「自分が先に来たのに、後から来た人が先に搬送されたら…」
 「医師の判断が間違っていたら…」


 納得のいかないことは多々あることでしょう。ですが、それは多数を救うという点でどうしようもないことです。

 どうしても納得がいかないなら、現場で文句を言わなくてもいいように、自分がそうならないように、家族がそうならないように、普段から備えておくべきでしょう。

 「予め、そうなることがわかっている」のだから!

 …ボランティアの役割のひとつとして、医師に文句を言ってかかる人への対応もあります。そのために1人ないし2人以上の人員が割かれる訳ですから、搬送に影響します。

 納得がいかない、我慢ならないと誰かに詰め寄ることで、誰かの命を危険にさらしている、ということも覚えておく必要があります。

***


 9月5日までが防災週間です。
 この機会に、ご家族やお友達と、災害時の対応について話をされてはいかがでしょう?
posted by Miya at 09:20| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 半径3mの災害Vo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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